カテゴリー別アーカイブ: Diary

2011.01.31

フォトジェニック

20110110 336-HY9A9856

ダカールラリーが終わって、はや2週間が過ぎた。
メディアも含めて、ダカールラリーの興奮はずいぶん遠い昔のようになってしまったけれど、このサイトではまだまだ引っぱりますよ! 

というわけで、実は、今回のダカールラリーでは、一つの課題を自分に課した。

ずばり! カッコイイ写真を撮ってもらう事!

やっぱり、見た瞬間「おおお!」って思ってもらえる走りの方が、一般の人々にはインパクトがあるし、何より分かりやすい。千葉の木更津で行ったプレス同乗試乗会の写真なんかがそうだよね。ダカールラリーって迫力ある!って思ってもらえる事に意味があるのだからね。

でも市販車部門で優勝しようと思ったら、逆にそういう派手な走りは禁物。クルマに負担がかかる走りは、リタイヤの種だからね。御法度なんだ。

そのジレンマに悩みながらも、でも、カメラマンの前だけは、派手に行こう! そう決めていたのだ。カメラの前だけなら、時間も短いし、気をつけていけば問題ないだろうとね。

ところが! カメラマンのポジションが悪いんだよ! ここにいるのかよ! 何もできねーじゃん! 見たいな石ごろごろだったり、スピードが出にくいところだったり、もうホント、うまくはまらない。

それでも、上にあるドリフとしている写真と、下のジャンプしている写真は、ばっちり収まったかな。こういう写真をラリー中に撮ってもらったのは、実は初めてなんだ。オレの場合、ほとんど地面からタイヤが浮かないんだ(笑)

写真はもちろん、映像でもがんばった! ヘリコプターがくれば、ペースを一気にあげて、アグレッシブな走りに変身! となりのアランがペース上げ過ぎだって言うのを、撮影専用だからといって、だいぶペースを上げるようにしたんだ。でもそうやって負荷をかけているものだから、ヘリコプターがいつまでもいると、

「まだいるのかよ、もういい加減どっかいってくんねーかな」

と思ったり。だって映像撮るのにムキになって、クルマ壊すほどかっこわるい事はないからね。
で、そういった映像が見られると思って、喜び勇んでJ-SPORTSの収録にいったんだけど、まだ空撮の映像が届いていないんだって!
がっかり!
うまく映像収まってるといいなー。結構自信のあるシーンがあるんだよね。

そういった映像はJ-SPORTSはもちろん、GAZOO RACINGの動画コーナーにも、アップされると思うので、楽しみにしていてください!


カテゴリー: Diary
  1. よた者 のコメント

    こんな影の努力をされていたとは脱帽。

コメントを残す

2011.01.27

拡大中

image

いろいろ広がってますよ!
何がって、もちろん幅ですよ、幅! 正直キツイです…ジーパンが…。ってそっちかい!

ダカールラリー期間中から、エネルギー切れを恐れて炭水化物大量摂取の食生活だったから、まったくもって痩せずじまい…。
さらに帰って来てからお酒を飲むシーンが増えたので、カロリー摂取上昇! でもって、足と腰の具合が良くないので運動もままならず…。そりゃ大きくなるよなー。

よし! 今年は痩せるぞ! 第一の目標はそれだ!

おかげさまで色々な方との新たな出会いの場が増え、世界観が広がっております。チャンスはどこに転がってるかわからないからね。新たなスポンサーに出会うかもしれないし。

日本ではスポンサーに対して実質的なメリットを提示するのが難しいかもしれない。それでも他のモータースポーツと比較して、露出という意味ではかなり高いと思うんだけどね。YAHOOや各新聞に名前を取り上げてもらえているからね!

それにこのサイトを見てくれている皆さんならわかると思うんだけど、三橋淳というドライバーと接点を持つ事によって、ラリーの結果で一喜一憂するのはきっと楽しいと思うんだ。今日はどうだったんだろうって、ハラハラどきどきってね。

そんな喜びも多くの人と共有出来たらなと思う。

新たなスポンサー獲得に向けてもっともっと自己アピールしていこうと思う。

がんばろ


カテゴリー: Diary
  1. 一通 のコメント

    出会いの場が広がって、多くの人がラリーの結果で一喜一憂するのは良いことです。そうあるべきだと思いますし。期間限定、ラリーの時だけとは言え。でもちょうどスタートはお正月なんで見て貰いやすい条件も揃っているし、知って貰えたら楽しんでくれる人は増えると思います。

  2. エイ のコメント

    前のシーズンからスカパーに加入して本格的にみてます。四輪では一番好きなモータースポーツですね。サバイバル感があって興奮します。いつかT1を駆る三橋さんをみたいですね。日本のチームじゃなくても、日本車じゃなくても応援します!
    ご活躍お祈りしております。

コメントを残す

2011.01.25

モリゾウ


今日は朝から名古屋で動き回って長い一日だった。まずトヨタ車体に役員関係のご挨拶。例年の事だけれど、今年はチームが前人未到の六連覇達成とあって、皆ご機嫌だった。こうやって喜んでもらえると、頑張ったかいがあったと、こっちも嬉しい。

その足で名古屋の国際会議場へ。今日はトヨタ販売店全国代表者会議があって、そのエンディングでTOYOTA系チームの紹介があって、そこに呼ばれたんです。ドイツのニュルブルクリンクのレースに出場するGAZOOレーシングのメンバーに野球部、女子ソフトボール部、陸上部などが壇上に上がって紹介されるというもの。

この会にTOYOTA社長の豊田章男氏が直々にオファーがあって、ダカールラリーグループも呼ばれたというわけ。

章男社長はダカールラリーの活動にずいぶん注目されていて、このチームがリーマンショック以降も無事に継続で来ているのは、彼のおかげと言ってもいいくらい。

で、壇上に上がってひな壇に上がったら、そこに章男社長もいてびっくり。だって選手が並ぶひな壇だからね。予想外で握手するのが精一杯(苦笑)。この場で言っても遅いんだけど
「ぜひ今度ダカールラリーに視察に来てください!!」

そんな感じの会だったんだけど、このチームに属してTOYOTA系イベントに参加したのはこれが初めて。

オレが加入する前は、富士スピードウエイで行われているTOYOTAモータースポーツフェスティバルにも参加した事があったらしいが、オレはなしだったので、ちょっとはTOYOTA系として認められたかなと、ちょっとは思った次第です。

最後に登場した石川遼選手は初めて見たけど、大きいね。そしてかっこよかった。女性が見たらこりゃ大騒ぎだろうなと思ったら、女子ソフトボール部の皆さんは急にソワソワしてた(笑)


カテゴリー: Diary
  1. よた者 のコメント

    さすがモリゾウ!

  2. トヨタのエコマン のコメント

    活躍を期待しております。
    震災の後のTOYOTAの貢献度をより期待し、
    モリゾウさんの指導力を発揮してください。

コメントを残す

2011.01.22

声援ありがとうございました。その2

写真

日本に戻ってきました。
帰国早々、青木拓磨とのUSTREAM番組の収録をすっぽかしてしまった。
起きられなかった….。
昼夜真逆の生活に苦しんでおります。この埋め合わせは近々したいと思いますので、インフォメーション見逃さないでください。

今回は総合12位。もうちょっとで総合10位以内だったんだけど、惜しかった。いつもならリタイヤするようなチームが残っていたり、いったん消えそうになったクルマが復活したり..。やっぱ持ってないのかなぁ(笑)持ってる選手なら、こういうときにさくっと総合10位取ってくるんだろうなぁ。
それでも、後ろからやってくる速いマシンに抜かれなかった、というのは、一つの運だと思うな。普通ならあっさり抜かれる相手が、勝手に自滅していく。すぐ後ろに居た日産ピックアップのアルフィー・コックスなんて、抜かれると思った日に、マシントラブルで後退+ペナルティで後方に撃沈したしね。うん、持ってるってことにしよう!

昨年は総合17位だった。そのときは家にきた宅配便のおじさんに「残念だったねぇ、17位」って言われたのを今でも覚えてる。一応クラス優勝なんだけど、総合順位では確かにいまいちだもんね。そういう意味では、今回の12位ってどうなんだろう? このHPで応援してくれる皆さんには、絶賛してもらえても、世間一般的には、やっぱり微妙な数字なんだろうなぁ。難しいところだと思う。

オレが乗るプロダクションクラスのT2と、レース専用車両が走るT1と、どのくらい戦闘力が違うのか?
分かりやすく例えるなら

マラソンンランナーがT2なら、ロードレーサーな自転車がT1
原付バイクがT2なら、リッターバイクがT1
軽自動車がT2なら、フェラーリやポルシェがT1

このぐらいの差があるかな。

でも、それだけじゃないんだ。
例えば、砂丘で失敗して埋まってしまうと、T2はクルマから降りて、ジャッキを自分でかませて、人力で持ち上げなければいけない。
でもT1は、電動油圧ポンプのジャッキが装備されているので、車内からボタンを押すだけで、クルマが持ち上がる。

つまり失敗しても、こちらが脱出に30分かかるところ、彼らは5〜6分で出てきてしまう。
フォルクスワーゲンが砂に埋まっている横を、抜けていく….。なんて事は皆無なのだ。

そういった相手と勝負するなんて事は不可能あってことが、これで分かってもらえるだろうか?
それでもパリダカは、やっぱり最後まで生き残ってゴールする事が大事なレース。だからこそ、生き残って総合で上位に踏みとどまるのは、意味ある事だと思うのだけれど、それが世間には伝わらないだろうなぁ。と思うとちょっと悔しい。

2011年のダカールラリーは、とにかく終わった。
あとは来年、2012年をどうするか?
なんとか活動して新しい道を切り開きたいと思う。
厳しい状況ではあるけれど、まずはどんな形であれダカールラリーに参戦できるようにする事。
そしてより良い状況で臨めるようにする事。
三橋淳ががんばらなければ行けないのは、日本に帰ってからです。
立ち回るのは下手だけど、がんばりたいと思います。


カテゴリー: 2011 DAKAR, Diary
  1. TAKA のコメント

    T2クラスのマシンで総合12位の結果はスゴイ事だと思います!!

    トップと19時間40分の差はクラス違いのマシンでは
    ど~しよ~もないですよ(悲しいですけど)

    来年も応援します!!
    お疲れさまでした!

    目指せ一ケタリザルト!!

  2. はせちゅう のコメント

    三橋さんの葛藤が、凄く分かるメッセージです。
    T1とT2のクラスの差が、そんなに大きいものだと知りませんでした。
    やはり、T2で優勝したこと、さらには連覇をしたことは、誇りに思えると思います。
    来年は、T1?
    でも、やっぱりランドクルーザーに乗って欲しいです。

  3. 一通 のコメント

    トーチュウや専門誌以外でダカールを報道する時は総合での順位がほとんどだから・・・まあそれも限られた字数の中で伝えなければならないからなんでしょうけど。アルゼンチンの熱狂ぶりを見ると、三橋選手がアルゼンチンの人だったら熱烈に評価されるでしょうに、と思います。でも、三橋選手はこれからも超一流のラリーをして日本にいる人々にダカールの魅力を伝えて続けて下さらないと!日本に帰ってからの戦いも頑張って下さい!

コメントを残す

2011.01.20

声援ありがとうございました! その1

167980_499389939455_708349455_5936065_3360523_n

無事に日本に戻る飛行機に乗りました。
月曜日は朝から無くしたパスポートの代わりの書類を大使館に申請して、戻ってきたら大慌てで荷造りして飛行機に飛び乗った。予定通りの飛行機に乗れてよかった。

とはいえ、まだ電話がない。痛い出費だね。誰かiphone4くれないかな(笑)

今回のダカールラリーは、ライバルが不在と言われた。それは今までライバルだった奴らが、皆上のクラスになったからだ。なかでも、スペインのフォッジという選手は、同じTOYOTAの新型プラドを持ち込んできたのだが、車検で不備があり、T2クラスから離脱してしまったのだ。とはいえ、彼の乗る車は間違いなくT2のそれであり、つまりクラスは違えど、彼は実質同じクラスで戦っている、そう思って走っていた。

事実、燃料トラブルが起きた3日目に、フォッジにトップを奪われており、事実その2日後まで彼の方が累計成績では上だったのだ。

だから一度もトップを明け渡す事無く優勝した、とは言えないのだ。

それでも、その後すぐさまトップを取り返し、さらに去年まで負け越していた砂丘ステージでもトップを獲った。終ってみれば、トータル7時間差以上。去年が6時間半だから、去年より差を広げる事が出来たのは、正直嬉しい。

では、彼と戦っていたかと言うと、それも違う。人の事を気にしてる余裕は、全くなかった。

何しろ、元旦から体調を崩し、
熱も出ているようで毎日解熱剤を大量に飲んでスタートしてた。しかも、それが中間日のアリカまで長引くとは思わなかったし、さらに後半は声まで枯れてしまい、さすがにチームにばれたと思ったけれど、みんなはホコリで声が枯れたと言ってた。ばれてたのか? ばてれなかったのか? 今となってはわからないけれど。

さらに、年末のホテルのジムでトレーニングした時に、左足の筋を痛めてしまい、クラッチを踏むとお尻から足にかけて、刺すような痛みに最後まで悩まされた。

その痛みは風邪が治ってからさらに悪化して、衝撃がお尻に伝わる度に痛みが出るようになってしまった。メディカルセンターに行って強力な痛み止めを、その後毎日飲む事になった。でも、その痛み止めはかなり効いてくれて、だいぶ楽になったのは確かだ。

そうしたら、アルゼンチンに戻ってきた最後の砂丘でオーバーヒート。次に副変速機のトラブル。気が休まるステージは、ほとんどなかった。

だから、最後のステージをゴールした時には、本当にホッとした。終わったーってね。だから、ベストを尽くしたというよりは、
とにかく仕事をこなした、という思いが強い。

ところが、メディアの人々には、10年の参戦で最高の走り、と言われた。確かに、成績だけを見れば全くもって安定しているし、トラブルが起きた時に致命傷にはなってない。そういう意味ではいい走りをしたのだろうけれど、自分の中では全然納得出来てない。もっとうまくやれた、もっと良いタイムを稼げた、という思いが強い。でも、そんなものかもしれないな、と今は思ってる。調子の悪いほど、いい結果が出る。そういうものかもしれないと。

でも、こんなに自分と向き合って、毎日走ったダカールラリーは初めてだった。気にしないとはいえ、いつもライバルたちのタイムはチェックしていたし、動向も一様視野に入れていた。でも今回はまったくなし。後半体調が良くなって、総合順位が上がった事で、いつ後ろから抜かれてタイムが落ちるか、と言うときになってからだ。とはいえ、気にしたって戦える相手じゃない。何しろ数年前のファクトリーマシンやバギーがやってくるのだ。無理したところでどうにもならない。ところが彼らの方が自滅してくれたおかげで、順位を落とさずすんだ。そんな感じだった。

とにかく、今回初めてUSTREAMでの配信にtwitterなどを行って、現場にいたオレとしてはやる事がいっぱいあって、正直大変だった。だから、みんなの応援はもちろん事、喜んでくいれたのなら、とても嬉しい。

とにかく2週間、このHPで応援してくれた皆さん、本当にありがとう!

トランジット中のパリより

つづく


カテゴリー: 2011 DAKAR, Diary, Movies
  1. ViveLaBibendum のコメント

    三橋淳さま
    やっぱり無事じゃなかったんですね。
    相変わらず潔いことで益々敬愛致します。
    ホモっ気はありませんからご安心w
    鎮痛剤は胃を荒らします。
    帰国なさったら健康診断で胃内視鏡を呑んで念のため胃潰瘍の有無をチェックして戴いて下さい。
    正確な言い廻しは面倒ですがイメージとしては、痛覚と胃粘膜保護がリンクしてて鎮痛剤が胃粘膜保護因子を損う、みたいな。
    ラリー中はアドレナリン出まくりで胃痛なんて感じてる暇も無かったでしょうが、国の宝には長生きして戴かないとなりませんので是非!

  2. 一通 のコメント

    体調がベストじゃなかったなんて、意外です。完璧なレース運びとしか思えませんでしたし、Ustreamライブでも明朗快活でいらっしゃったので・・・でも走りも中継もプロの成せる(為せる)技だったからこその完璧さだったのですね。流石のプロ根性としか申せませんです。ラリーしながらのUstreamは、見る方はただひたすら楽しいだけですが、中継する方は大変だろうなあ、と思ってました。ただその大変さは時間的な大変さだけしか想像できていなかったですけど、それだけじゃない大変さも負ってらっしゃった・・・お疲れ様でした。早めにご自身もメンテナンスなさって下さい。何しろ遠大なダカールに挑んで勝利を得た後なのですから。

コメントを残す