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2011.01.08

Stage 6 IQUIQUE > Arica

少々疲れを見せながらも手ごたえを強調した三橋

過酷な1日を走破。クラストップを守りきって前半戦終了。

1月7日 Stage 6  イキケ > アリカ 市販車クラス1位/総合21位

 毎回、日程の中間に配される休息日の前日はハードなルートとなることが多いダカールだが、今年のダカールは例年以上にハードなルートが設定されていた。456kmの競技区間は砂丘以外の場所はほぼすべてフェッシュフェッシュ(パウダー状の土が降り積もった非常に走りにくい路面)で、一瞬も気が休まらない厳しい1日となった。競技区間を終えてリエゾン(移動区間)に入る頃には午後6時半を回っており、ビバークには夜になっての到着となった。コースでは、まだ多くの後続がハマっている。

「昨日以上にとにかく大変な日で、砂丘でハマる失敗をしてしまった。砂丘を下って、また上る場所に差し掛かったときに大きなギャップが見えて一度減速したんだけど、ナビの指示に従って入ってしまったら案の定、どっぷりとハマってしまった。ナビのアランは長く上のレーシングカーのクラスのナビに慣れていたので、行けると思ったんだろうね。正直僕の乗る市販車のランクルでは厳しかった。ここでかなり時間をロスしてしまった」

「そのあとの砂丘も、とにかく傾斜がきつく、また柔らかいので市販車クラスのパワーでは登らない。なので、どうしても砂丘を大きく巻いて走るようなライン取りになるんだけど、結果的にはこれでかなりタイムロスをしたね。まあ、無茶な走りをしてハマるよりはいいんだけど、正直歯がゆい」

「砂丘以外の場所は全てフェッシュフェッシュで、しかも相当にひどい状態のコース。最後のほうでは粉状の土が窓からどうしても入ってきて、横はもう真っ白でなにも見えないくらいヒドい。窓を開けて風を入れたほうがまだマシなんじゃないかってほどで、これもひどく疲れる原因になった。とにかく、今日はもうヘトヘト。おやすみなさい……」

 かなり厳しい状態だったStage 6だが、これでダカールは前半戦を終了、明日は休息日となる。三橋は今日の総合は21位とまずまず、これまでの累積総合順位でも16位とベストテン圏内も狙えそうなポジションに迫ってきた。クラスではもちろん、堂々の1位である。

 休息日はおそらく例年通りのチャットも行うと思うので、ぜひ1月8日夜10〜12時(日本時間)頃に「JunTV 」を覗いて欲しい。USTREAMのチャットを使用して、現地三橋とのチャットを行います。後半戦も応援、ぜひ宜しくお願いします。


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2011.01.07

Stage 5 CALAMA > IQUIQUE

20110105 505Z5578 快調な走りを披露した三橋ドライバー

さらに順位をアップ! 総合17位でフィニッシュ!

1月6日 Stage 5  カラマ > イキケ 市販車クラス1位/総合17位

長いリエゾンだった昨日とは対照的に、今日は全行程450kmほどのほぼすべてが競技区間という設定。カラマからイキケまで、山岳区間と砂漠を抜けて走るハードなルートを三橋は確実に走り切り、上位クラスであるT1に並ぶ速度で走りきった。T2(市販車クラス)では、まさに無敵状態のブッチ切りトップだ。

「いやあ、今日は大変だった。丸一日フェッシュフェッシュ(細かなパウダー状の土の路面)で、それがしかも丸一日続き、さらにデコボコもあるすごく疲れるコースだった。しかも、途中ではミスコースした前走車がグルグル迷っていたこともあってひどいホコリ。神経を使わせられるコースだった。そのなかで、今日はCP1では15位といい結果で走れた。しかし、暑いし本当に疲れたね」

「でもノーミスというわけでもなくて、エアを落として入った砂丘でアクセルを踏みすぎてしまったのかタイヤがリムから外れてしまって、ホイール交換に5、6分要してしまった。この順位になってくると分単位とバトルになってくるのでこれはきつかったね。しかし、本当に一気に難しいステージになった、という印象だ」

「最後の最後は、昨年と同じ、2、3kmもずーっとまっすぐ砂丘をビバークに向かって下りてくるダイナミックな、まるでジェットコースターみたいなコース。今も続々とクルマが戻ってきている。僕はもうフィニッシュして2時間くらいたつんだけど、やっと今T2クラス2位のクルマがやってきたから、アドバンテージはかなりできたね」

「しかし、昨日リタイアしたロビー・ゴードンが、その砂丘で遊んでいるのには笑えるね。レースのルート上で遊んでいるんだから(笑)。ともかく、今の順位だとルート上で一緒に走るのはバギーばかりで、サンドの多いコースではシビアなバトルになる。明日走れば明後日はあっと言う間に来たって印象の休息日、そしてそれ以降は砂丘だらけの設定になるというから、難しいだろうと思うけど、やっぱり楽しみだね」

今日のビバーク地から

「そういえば、昨日もZIP-FMのラジオで喋ったんだけど、その時にカラマの街はどんな街ですか? と聞かれたんだけど、さっぱりわからないんだよね(笑)。凄い風景の中を走ってますね、と言われることも多いんだけど、じっくり見られるわけではないので風景は楽しめないんだよね(笑)。もちろん、凄いところを走っているって認識はあるんだけど。昨日走った、クルマ1台分くらいしかない幅のところを走る渓谷はすごかった。たしかに」


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2011.01.06

Stage 4 SAN SALVADOR DE JUJUY > CALAMA

20110105 505Z5578 快調な走りを披露した三橋ドライバー

快調な走りでトップ独走。いよいよステージはチリへ!

1月5日 Stage 4  サンサルバドルデフフイ >カラマ 市販車クラス1位/総合24位

今日はまず554kmの長いリエゾン。アンデス山脈を越えてアルゼンチンからチリに入り、カラマ近くで207kmの競技区間が待ち構えるロング・ディスタンス・デイ。三橋はこの日、前半では過去最高と言ってもいい総合24位でフィニッシュ、市販車クラスで後に続く選手たちを1時間以上総合で引き離すアドバンテージを得た。快調、快調!

「今日は大きなミスをしてしまった。大失敗。今日はアンデス越えで国境をまたぐので、荷物を積んだトラックがキャンプ地来るのが夜中!!! 着替え荷物一切トラックに積んだままでどうしようかと思ったが、スタッフにTシャツやパンツ、靴下などを分けてもらい(各自チームから新品を支給されているので)それでしのいでる」

「アンデス越えは今まで通ったことのないルートで、とても長いこと標高の高いところを通った。かなり空気が薄かったよ。高山病になるかと思った。4800mだからね。しかし、競技自体はいたって順調。昨日のトラブルは無事に解決したようで、快調そのもの。オープンデザートといういわゆる土漠の広いところをかっ飛ばすルートでとてもパリダカらしかった。ホコリがすごかったけど、風があったおかげで抜くのにさほど苦労しなかった。最高で170km出てたかな」

「今年はサンチネル(追い抜きする時に相手に知らせる発信機)を鳴らすと、みんなすぐどいてくれる。すごいね。俺も鳴らされたらすぐどくようにはしてるけど、びっくりだ。キャンプ道具一式トラックの中なので、今日はホテルです。明日から本格的にダカールラリーが始まると言っていいステージがまっているので、楽しみです」

三橋によれば、いよいよ明日からが本番と言っていい内容になる。このま快調をキープできるよう、ぜひこれからも応援の声を彼に届けて欲しい。


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  1. 一通 のコメント

    高地越えで高山病寸前になりながら走った後キャンプ地に着いたら、荷物が届くのが夜中になってしまい、大変でしたね。レポート読むたび様々な出来事を乗り越えられるタフさを感じます。明日(もう今日)も頑張って下さい。

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2011.01.05

三橋「ライバルはいない」と絶賛される


三橋の記事が昨日、ダカールオフィシャルサイトのトップに掲載されました。その翻訳を掲載しておきます。非常に高い評価を得ています。

T2:三橋選手にライバルはいない

 スペイン人ジャビア・フォッジの前に立ちはだかる昨年のT2カテゴリーの覇者、三橋淳選手は、自分のカテゴリーで再びタイトルを取るためにここへ来た。
 彼のドライビング技術の変化に、ライバルは追いつくことができず、結果としてこのカテゴリーにおいては三橋選手は無敵である。
 この状況はレースの間、二人の競技者―三橋選手とフォッジ選手にとってはいつもの状況だ。 日本人ドライバー(三橋選手)は26位、
そしてライバルのスペイン人ドライバー(フォッジ選手)は29位に現在つけており、その差はわずかである。 

 先日開催されたファラオラリーで総合3位となり、そのラリーから三橋選手のナビゲーターとなった、アラン・ゲネックにとっては、どんな状況であってもレースはレース、ということに変わりはない。

「このカテゴリーで戦うことは面白いよ。 スポーツはいつだって、何かに挑戦し、達成するためにあるんだ。」 

 この“哲学”は、彼が所属するトヨタ車体のチーム・ランドクルーザー(TLC)が大胆に実行しているものだ。 それを実証するものとして、TLCは自社の食堂から集めた廃食油を精製して造られたバイオディーゼル燃料を競技車に使っている。 チームコーディネータである奥地博之氏は「代替燃料を使っても他に負けない強さがあることを証明したい」と胸を張る。

Special Thanks to ; Coomee


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2011.01.05

Stage 3 SAN MIGUEL DE TUCUMAN > SAN SALVADOR DE JUJUY

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高度のためかやや不調の走行を強いられるが、ミスなくクラストップを保持

1月4日 Stage 3  サンミゲルツゥクマン>サンサルバドルデジュジュイ 市販車クラス1位/総合31位

 ダカールラリー4日目、競技区間は3つめとなった1月4日は、標高3000m前後のマウンテンルートを走破する難しいコースとなった。競技区間が2箇所に分けられている設定で、前半はコースは砂と岩の峡谷を縫って進み、後半は深い森の中を抜けるルートとなった。

「今回のダカールラリーのタイム設定はちょっとおかしいんじゃないかな、ってみんな言ってる。厳しすぎるんだ。試走時より条件が悪いのかもしれないけど、必死に飛ばして暴走するくらいじゃないと指定されたタイムに間に合わない。おかげでかなり厳しい1日になった。」

「今日スタートしてすぐの前半は、(細かな粉のような土が降り積もった)フェッシュフェッシュの道で、しかもワダチが深く掘れていて非常にテクニカルなルートだった。これはスタックする危険が高いと、早めにタイヤのエアを抜いたのが功を奏して、ほかのクルマがいっぱいうまっている横をうまくすり抜けて走ることができた。埋まっていた台数はかなりのものだったから、これに関してはいい判断だったと思う。タイムもかなり稼げた」

「ところが、その区間を走り抜けたあたりからなぜかパワーダウンしてしまい、スピードがでなくなってしまった。最初は標高が上がっているのでそのせいかと思っていたんだけど、さっき抜いたクルマに抜かれ出してこれはヘンだと。止まって修理を試みたんだけど、解決はできずにそのままフィニッシュとなった。結果、指定タイムから10分遅れてしまった。これは痛かったね。パワーダウンの影響も考えると、トータルで30分は失っていると思う。まあ、それでもクラス首位は保てたけど、悔しい結果だった」

「まあ、残りまだ10日間以上あるし、問題はない。明日からはいよいよ国境を越えてチリに入るけど、体調も悪くないしいい走りが出来ると思う」


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  1. 一通 のコメント

    不調が早く解決すると良いですね。引き続き快走されますように!

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