2010.01.13

SS-10 三橋クラストップ奪取


Stage 10 – Tuesday 12 January 2010 | La Serena > Santiago
* Connection 112 km  * Special 238 km  * Connection 236 km
ステージ:市販車、ディーゼルクラス各1位 総合18位
総合:市販車、ディーゼルクラス各1位 総合18位

写真はSS-9

三橋淳。写真はSS-9

 嬉しい知らせが飛び込んできた。久々のショートステージ(それでも200km以上あるうが)のハイスピードコースで三橋が市販車・ディーゼルクラスの一番時計を叩き出し、単独トップを奪取したのだ。一方で、三橋がフィニッシュしてから2時間以上たつ現在も、TLCの僚友であり、昨日までクラストップだったニコラス・ジボン/三浦組がSSを終えておらず心配が募る。

「今日は、まるでWRCのコースのようなハイスピードコース。硬いグラベルの上に砂が浮いた路面のワインディングで、凄く滑るんだ。さらに途中、かなり高いところまで上るところもあって、一歩間違えたら谷底に落ちてしまうような箇所もあって緊張の連続だった。でも、ハイスピードコースだから飛ばさないといけないわけで、飛ばすと危ない。そういう意味でとても神経のすり減るSSだったね」

「さらに、途中でT1クラスの1台にずっと前をふさがれていて、これも大変だった。現在のラリーでは普通、後から追いつかれると先に行かせるのが常識なんだけど、このドライバーはなぜか追いつかれると飛ばし始めるんだ。さすがに飛ばし始められると向こうはT1でパワーもあるから、そう簡単には抜けなくなってしまう。ホコリの中を散々走らされて、そんな遅いペースなもんだから、今度は後に追いつかれる。かなり疲れたけど、でも結果的にはよかったのでオーライかな」

「まわりはほとんど、ちょっと前のファクトリーマシンとかバギーだから、かなりいいタイムは出せてると思う。今日がSS18位という結果も、市販車クラスのなかではダントツといっていい結果だから満足しているよ。クルマも快調だし、なんの問題もない。前半のオーバーヒートでエンジンを傷めてないかどうかだけが心配だけど、これからは上位にいるのがもう、手の届かない速さのファクトリーマシン、バギーだけだから追いかける気はないよ。残り3日間は慎重に行きます。まだ相当難しい、砂丘のステージも残っているしね。最終日まで無事に行ければ、最終日は安全なコースなので、重要なのは明日からの3日間だね」

シャロワ・チーフメカニックに車両の状況を説明する三橋ドライバー

シャロワ・チーフメカニックに車両の状況を説明する三橋 photo by Mario Taga

「一瞬ミスコースした以外は今日はノーミスかな。そのときに抜かれたのもT1のバギーだし、かなり調子はいい。2号車は、キャンプに到着してから聞いたんだけど、SSの残り50km地点くらいにあるワジ(ウオッシュ・枯れ川)で前のクルマを抜こうとして転倒してしまったらしい。今のところ情報がそれしかないので心配だけど……」

「今日のビバーク地は街から30kmくらい離れているので、ホテルでなくここに泊まります。暑いんだよね……まだ。砂漠なので夜は冷え込むみたいなので、今からシャワー浴びてきます。ビバークには簡易シャワーがズラっと並んでて、水だけど今の時間なら寒くなく浴びれるんだ。遅く帰ってきて夜だったら、とても浴びる気にならないだろうなあ。遅い選手はそれだけ苦労が重なるんだよね」

「僕としては今回のダカールはさほど難しいほうだと思わないんだけど、でももう半分以上リタイアしているんだよね。菅原義正さんも今日リタイアになってしまったみたいでとても残念です。マシントラブルみたいだけど……。毎朝、タイムカードを受け取るたびに、僕ら常連って言えるライダー、ドライバーはオフィシャルに“また明日ね”って言うんだ。また明日会えるかどうかなんてわからないのにね。まだまだ危険な箇所は多いし、確実な走りで、このままの位置での完走を目指したいと思います」

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カテゴリー: 2010 DAKAR
  1. gata のコメント

    わ〜!!

    お疲れ様です!

    やりましたね!!

    すごく慎重になるコースだったようですが

    さすがだなぁ☆!
    と感動しました!!

    このままブエノスアイレスまで行きますね!!!

  2. admin のコメント

    朝ズバでも出てたなあ。よかった! でもさあ、クラストップのテロップは出ないんだよね。サインツ1位、三橋18位ってさ。クルマ違うんだから。アシタはクラス1位って報道してくださいね>TBSの中の方

  3. 佐藤葉子 のコメント

    クラストップおめでとうございます!
    2号車のことは、いかにむずかしいラリーかということを象徴しているのではないかと思います。「確実な走りで」とおっしゃる通りだと思います。
    昨日のJ SPORTSの放送はトヨタオートボディ特集があって、三橋選手のトークも聞けました。

  4. wheelie_y のコメント

    きた、きた、きたぁ~! V(*^-^*)Smile
    ついにこの時が来た!!
    やっぱり頑張ってれば結果が付いてくる!
    全車トラブルフリーでの完走は無理なわけで、いかに被害を少なくするかで結果が変わってきますね!やっぱ経験の成せる技でしょうか。
    残りステージも数えるほどになりましたし、部門2位の2号車とは3時間14分、部門3位の339号車6時間8分差。あとは「また明日ね」の精神でコンスタントに完走を目指して下さい!頑張れぇ~!三橋

    しかし、三橋ファンとして、どこかで自分でも望んでいたのかもしれない(悲)2号車のトラブルですが、いざ発生してみると複雑な気分。2号車もSS10は1号車から遅れる事4時間8分遅れでフィニッシュし、なんとか部門2位を堅持しているようですが、何と言っても転倒での遅れですから被害がロールバーなどの車体にまで及んでいなければ良いのだが。是非とも2台揃ってSS11を無事にスタート出来ればと祈っています。

    昼頃にはTOYOTAのHPも更新されるだろうし、正式な情報を早く知りたい気分です。

    追記:516菅原(父)さんのリタイヤは残念です。伝え聞くところによるとSS9でターボトラブルが起こり、なんとかSSフィニッシュした模様ですが、SS10をスタートしていないところを見ると、エンジントラブルでのリタイヤでしょうか………….
    連続完走記録のギネス記録更新を期待していたのですが………

  5. 藤田 清 のコメント

    頼もしく、嬉しい限りです。

    がんばってください!

  6. 101Kクラシック のコメント

    淳くん!やったね!
    (^^)V
    この調子で1位を堅守する走りを願ってます!
    あんまり遊び心を出さないように!(笑

    清さんと共に、応援しております!!

  7. wheelie_y のコメント

    TOYOTAのHP更新されましたね。
    2号車は恐れていたとおり、駆動系へのダメージが修復出来ずにリタイヤとなった模様……..
    う~ん残念!!
    1台体制となった今、1号車に掛かる責任は重大!
    ともかく、毎日の無事を祈るばかりです。

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