2011.02.28

夢の続き

jun38c-HP-02

ダカールラリーに出たい。

そういう声を聞くととても嬉しく思う。ぜひ出てくださいと、つい笑顔で応えてしまう。

それが完走出来そうもないような、まったくの初心者でも、関係ない。ぜひ出てねと。

ずいぶん前に、とある主婦にのかたにいわれたことがある。

「恥ずかしくてとてもいえないんだけど、パリダカ出たいんです」。

あれからずいぶん立ったが、今でもその夢を持っているのだろうか?

出たいと思うのは誰もが平等に持ることができる夢だ。あれであろうともだ。だから、ぜひ出てね、と笑顔でいつも言うことにしている。

でも、完走したいんです。と言われたら、話は別だ。

出ることと完走することは、目標が違う。

出るのは誰でも出ることができるが、完走するには、やはりスキルが求められる。

だから、完走したいと言う人には、必要なスキルを具体的に言うようにしている。

君には無理だよ、なんて絶対に言わない。だって、ダカールラリーを完走すると言うのは、みんなが思っているほど、難しいことではないからね。

さて、出たいと思ってくれる人々のほとんどは30歳以上、40歳代がほとんどだ。昔のパリダカに憧れて、仕事も一段落ついて、昔の夢がフツフツと、ということなんだろうか。とても嬉しく思う。昔の情熱を忘れていないってことだからね。そういう大人は、やっぱり素敵だしかっこいいと思う。

では、若い人はどうなんだろう?

今の日本ではダカールラリーの情報が若い人の目に届くことは少ない。テレビでやっていないからね。

では、彼らにダカールラリーの映像を見せたら、どういう反応をするのだろうか?

オレが高校生のときに、初めて見たパリダカは、とにかくかっこ良かったし、何より地平線の彼方までぶっ飛ばして走る、日本にはない映像に、とにかくしびれた。

海外の、地平線を見てみたい!

全開でぶっ飛ばしてみたい!

そういう欲求がわいてきたのを覚えている。とにかくやってみたくなった。

今の人たちは、見てどう思うんだろう?

すごいって思ってもらえるとは思うのだが、それを見て、自分もやってみたいって、自己投影できる物なのかどうかってこと。

ありゃ別世界だよ。

って言われてスゲーで終わってしまうと、少し寂しい。

やっぱり、ダカールラリーの映像を見て、自分もやってみたい! って思ってもらえないとね。

夢を見ることも大事だけれど、夢を見せることも大事だと、最近思う。


カテゴリー: Diary
  1. Osato のコメント

    私たちが、見せる世代になったってことですよね。
    たくさん見させてもらって、夢見て憧れてきたから。

    すぐ、無理っていう。やらないで諦めてしまう。
    でも、本当は何かやってみたいと思う気持ちって
    誰でも持っているんじゃないかな。

    夢を見せてくれている三橋さんを応援しているし、
    私には何が出来るかな~って最近考えています。

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