2011.01.22

声援ありがとうございました。その2

写真

日本に戻ってきました。
帰国早々、青木拓磨とのUSTREAM番組の収録をすっぽかしてしまった。
起きられなかった….。
昼夜真逆の生活に苦しんでおります。この埋め合わせは近々したいと思いますので、インフォメーション見逃さないでください。

今回は総合12位。もうちょっとで総合10位以内だったんだけど、惜しかった。いつもならリタイヤするようなチームが残っていたり、いったん消えそうになったクルマが復活したり..。やっぱ持ってないのかなぁ(笑)持ってる選手なら、こういうときにさくっと総合10位取ってくるんだろうなぁ。
それでも、後ろからやってくる速いマシンに抜かれなかった、というのは、一つの運だと思うな。普通ならあっさり抜かれる相手が、勝手に自滅していく。すぐ後ろに居た日産ピックアップのアルフィー・コックスなんて、抜かれると思った日に、マシントラブルで後退+ペナルティで後方に撃沈したしね。うん、持ってるってことにしよう!

昨年は総合17位だった。そのときは家にきた宅配便のおじさんに「残念だったねぇ、17位」って言われたのを今でも覚えてる。一応クラス優勝なんだけど、総合順位では確かにいまいちだもんね。そういう意味では、今回の12位ってどうなんだろう? このHPで応援してくれる皆さんには、絶賛してもらえても、世間一般的には、やっぱり微妙な数字なんだろうなぁ。難しいところだと思う。

オレが乗るプロダクションクラスのT2と、レース専用車両が走るT1と、どのくらい戦闘力が違うのか?
分かりやすく例えるなら

マラソンンランナーがT2なら、ロードレーサーな自転車がT1
原付バイクがT2なら、リッターバイクがT1
軽自動車がT2なら、フェラーリやポルシェがT1

このぐらいの差があるかな。

でも、それだけじゃないんだ。
例えば、砂丘で失敗して埋まってしまうと、T2はクルマから降りて、ジャッキを自分でかませて、人力で持ち上げなければいけない。
でもT1は、電動油圧ポンプのジャッキが装備されているので、車内からボタンを押すだけで、クルマが持ち上がる。

つまり失敗しても、こちらが脱出に30分かかるところ、彼らは5〜6分で出てきてしまう。
フォルクスワーゲンが砂に埋まっている横を、抜けていく….。なんて事は皆無なのだ。

そういった相手と勝負するなんて事は不可能あってことが、これで分かってもらえるだろうか?
それでもパリダカは、やっぱり最後まで生き残ってゴールする事が大事なレース。だからこそ、生き残って総合で上位に踏みとどまるのは、意味ある事だと思うのだけれど、それが世間には伝わらないだろうなぁ。と思うとちょっと悔しい。

2011年のダカールラリーは、とにかく終わった。
あとは来年、2012年をどうするか?
なんとか活動して新しい道を切り開きたいと思う。
厳しい状況ではあるけれど、まずはどんな形であれダカールラリーに参戦できるようにする事。
そしてより良い状況で臨めるようにする事。
三橋淳ががんばらなければ行けないのは、日本に帰ってからです。
立ち回るのは下手だけど、がんばりたいと思います。


カテゴリー: 2011 DAKAR, Diary
2011.01.21

クラス優勝の記事掲載情報


皆様、応援メッセージやお祝いのメッセージをたくさん頂戴しありがとうございました。
三橋のクラス優勝を伝える記事が各所に掲載されていますのでご紹介させて頂きます。
また、三橋も無事に帰国した様ですので、時差ぼけ等々少し落ち着いたら今だから話せるはなしなどいろいろと出てくるかも?!です。。。
今後も当ホームページをチェックして下さい。

■Car Watch
トヨタ車体、「ダカールラリー2011」市販車部門で6連覇達成
http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/20110117_420944.html

■時事通信社
アルアティアが初の総合V=三橋は総合12位-ダカール・ラリー
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201101/2011011600053

■webCG
トヨタ車体、ダカールラリー市販車部門6連覇
http://www.webcg.net/WEBCG/news/n0000023833.html

■YAHOOニュース
ダカール優勝の陰に岡崎の太田油脂-使用済み食用油からバイオディーゼル燃料 /愛知
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110119-00000016-minkei-l23
トヨタ車体、「ダカールラリー2011」市販車部門で6連覇達成
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110117-00000058-impress-ind
【ダカール11】VWが1-2-3で3連勝
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110116-00000023-rps-moto
アルアティアが初の総合V=三橋は総合12位―ダカール・ラリー
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110116-00000039-jij-spo

■RALLY PLUS.NET
三橋淳、市販車部門で優勝するも……
http://www.rallyplus.net/news/info.php?no=24488


カテゴリー: 2011 DAKAR, INFORMATION
2011.01.20

声援ありがとうございました! その1

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無事に日本に戻る飛行機に乗りました。
月曜日は朝から無くしたパスポートの代わりの書類を大使館に申請して、戻ってきたら大慌てで荷造りして飛行機に飛び乗った。予定通りの飛行機に乗れてよかった。

とはいえ、まだ電話がない。痛い出費だね。誰かiphone4くれないかな(笑)

今回のダカールラリーは、ライバルが不在と言われた。それは今までライバルだった奴らが、皆上のクラスになったからだ。なかでも、スペインのフォッジという選手は、同じTOYOTAの新型プラドを持ち込んできたのだが、車検で不備があり、T2クラスから離脱してしまったのだ。とはいえ、彼の乗る車は間違いなくT2のそれであり、つまりクラスは違えど、彼は実質同じクラスで戦っている、そう思って走っていた。

事実、燃料トラブルが起きた3日目に、フォッジにトップを奪われており、事実その2日後まで彼の方が累計成績では上だったのだ。

だから一度もトップを明け渡す事無く優勝した、とは言えないのだ。

それでも、その後すぐさまトップを取り返し、さらに去年まで負け越していた砂丘ステージでもトップを獲った。終ってみれば、トータル7時間差以上。去年が6時間半だから、去年より差を広げる事が出来たのは、正直嬉しい。

では、彼と戦っていたかと言うと、それも違う。人の事を気にしてる余裕は、全くなかった。

何しろ、元旦から体調を崩し、
熱も出ているようで毎日解熱剤を大量に飲んでスタートしてた。しかも、それが中間日のアリカまで長引くとは思わなかったし、さらに後半は声まで枯れてしまい、さすがにチームにばれたと思ったけれど、みんなはホコリで声が枯れたと言ってた。ばれてたのか? ばてれなかったのか? 今となってはわからないけれど。

さらに、年末のホテルのジムでトレーニングした時に、左足の筋を痛めてしまい、クラッチを踏むとお尻から足にかけて、刺すような痛みに最後まで悩まされた。

その痛みは風邪が治ってからさらに悪化して、衝撃がお尻に伝わる度に痛みが出るようになってしまった。メディカルセンターに行って強力な痛み止めを、その後毎日飲む事になった。でも、その痛み止めはかなり効いてくれて、だいぶ楽になったのは確かだ。

そうしたら、アルゼンチンに戻ってきた最後の砂丘でオーバーヒート。次に副変速機のトラブル。気が休まるステージは、ほとんどなかった。

だから、最後のステージをゴールした時には、本当にホッとした。終わったーってね。だから、ベストを尽くしたというよりは、
とにかく仕事をこなした、という思いが強い。

ところが、メディアの人々には、10年の参戦で最高の走り、と言われた。確かに、成績だけを見れば全くもって安定しているし、トラブルが起きた時に致命傷にはなってない。そういう意味ではいい走りをしたのだろうけれど、自分の中では全然納得出来てない。もっとうまくやれた、もっと良いタイムを稼げた、という思いが強い。でも、そんなものかもしれないな、と今は思ってる。調子の悪いほど、いい結果が出る。そういうものかもしれないと。

でも、こんなに自分と向き合って、毎日走ったダカールラリーは初めてだった。気にしないとはいえ、いつもライバルたちのタイムはチェックしていたし、動向も一様視野に入れていた。でも今回はまったくなし。後半体調が良くなって、総合順位が上がった事で、いつ後ろから抜かれてタイムが落ちるか、と言うときになってからだ。とはいえ、気にしたって戦える相手じゃない。何しろ数年前のファクトリーマシンやバギーがやってくるのだ。無理したところでどうにもならない。ところが彼らの方が自滅してくれたおかげで、順位を落とさずすんだ。そんな感じだった。

とにかく、今回初めてUSTREAMでの配信にtwitterなどを行って、現場にいたオレとしてはやる事がいっぱいあって、正直大変だった。だから、みんなの応援はもちろん事、喜んでくいれたのなら、とても嬉しい。

とにかく2週間、このHPで応援してくれた皆さん、本当にありがとう!

トランジット中のパリより

つづく


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2011.01.18

ブエノスアイレスから三橋の動画


現地を訪問されているCoomeeさんから、三橋のブエノスアイレスでの表彰式時の動画を頂きました。
下記のリンクからご覧になれます。

こちらに一覧があります。電波状況が悪かったせいが映像がとぎれとぎれのものもありますが、現地の様子がわかります。

Coomeeさん、ありがとうございました。


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2011.01.17

Buenos Aires from Jun

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無事にダカールラリー2011、ゴールしました。やっぱり優勝しての表彰台は最高に気持ちがいいね。特に今回は総合順位も12位と、自分でも誇れる数字だと思うので、尚更。表彰式の順番は総合順1~10位を行い、次に2輪駆動クラスの1位、次に市販車部門の1位、そのあと総合11位~という順だけれど、総合10位がそのまま2輪駆動優勝のバギーだし、総合順位で表彰されても、ほぼ同じタイミングで表彰台に上がる事になったはず。

そんな最高の気分にまた一つオチがついてしまった。
壇上に上がり、気分も最高潮のときに、チームが用意した6リットルサイズのマグナムシャンパンが登場! いよいよ勝利の美酒を振りまこうという世紀の瞬間、なんとコルクの栓が折れて抜けない!!!!
去年は表彰台の前に栓を抜いてしまい、気の抜けたシャンパンファイトだったのだけれど、今年はシャンパンファイトが出来ず!!! がっくしだ。

さらにオレの表彰が終って、車を降ろした直後から大嵐、そして大雨!! 2号車の表彰式のときには全員ずぶ濡れだ。

ポディウムで祝福を受ける三橋淳

ポディウムで祝福を受ける三橋淳

2台揃ったところで、なんとか空いたシャンパンの栓(今度はまた空いてしまって気が抜けてる)を、大雨の中気を取り直してシャンパンファイト、スタッフはもちろん、雨の中2号車が車でずぶ濡れになって待っていてくださった、トヨタ車体の水嶋会長にも遠慮なくシャンパンを浴びせまくってしまった(笑)

その後の夜には雨のせいで停電になり、予約していた日本食レストランがダメになり、急遽イタリアンレストランでのチームパーティーとなったが、やっぱり優勝して飲むビール、ワインは最高だ。
そうそう、今回初組み合わせとなった、アランは、南米ダカールラリー初完走とあって、とっても嬉しそうだった。

とにかく、ようやく全ての行程が終わりました。今回のラリーについての感想は、パスポートを再発行して、日本に無事に帰れる手配が済んだら、報告したいと思います。


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