2011.03.18

不謹慎なのか


ここ最近で、とても心に響いたのが、NHKのPR部門で配信されているtwitterでつぶやかれた、この言葉。

 

「不謹慎があるなら謝りますが、不寛容には戦います!」

 

震災があるのに飲んでるなんて不謹慎だ!

パチンコやってるなんて不謹慎だ!

卒業式なんて不謹慎だ!

 

もう日本中不謹慎だらけ。

 

先日も、国内で人気なモータースポーツ「SUPER GT」を予定通りに開幕させるのかどうかで、不謹慎の嵐が吹き荒れた。

 

でもね、レースやったら不謹慎なの?

確かにこんな時にガソリン使うなんて。

こんなときに娯楽なんて。

 

ごもっとも。

被災者に行くべき燃料を奪って開催するなら大問題だけど、そもそも使用されるのはレーシングガスである。さらに開催エリアも九州(岡山)。電力をカットしたところで、被災地には届かない。つまり、開催したって、現地にはさほど影響ないのだ(ゼロとは言いません。なぜなら自分でも詳しく調べてないからだ)。

 

これって、場面は違うけれども、パリダカをはじめとするクロスカントリーラリーで言われている事と似てるなって思った。

 

アフリカの大地をレースするなんて、環境破壊だ!

自然の中を燃料巻き散らかすなんて、非常識だ!

言われ続けてる。

 

でもね、そういう声を聞くのは、ほとんどが、レースが行われていない国に住んでいる、全く無関係な人たちからだ。

これらの声は、単純に自分の価値観に合わない人々を非難しているだけなんじゃないの?

そんな声はいちいち反応しなくていいじゃないか!

NHK PRのtwitterは、まさにそう言い切って、自分のスタイルを突き進んでいるのが、とてもかっこ良かったと思った。

 

言いたいのは、被災者の声じゃないから聞かなくていいってことじゃない。

被災者のなかにも、当然同じように、こんな時にレースなんて、イベントなんて、って思う人もいるだろう。

今我が家に避難している人々も、埼玉ではあまりに普通の生活が流れているので、ものすごくやるせない気分になっていたようだ。

 

そう、普通に生活しているだけでも、被災者にとっては不謹慎に見えてしまうんだ。

 

だったらなおさらレースなんてやっちゃいけないじゃないか! と言われるかも知れない。

 

でも、それと同じように、レースやってよ! という被災者の声も、ある。

「オレらののせいで、暗い生活を送らないで!」という声も聞いた。

 

つまりどっちの意見もあるってことだ。

だったら、自分の活動を応援している人たちのためにも、自分のフィールドで頑張る! というのが、不謹慎なのか?

 

まして、今オレたちモータースポーツアスリートたちが集まって、何かしたいと思って活動している。決して彼らの存在を忘れた訳じゃない。

 

さらにだ。この災害によって、オレたちモータースポーツ関係のイベントはことごとく中止になった。中止になれば収入は激減である。スポンサー活動だってままならない。有名な選手以外は、金銭的に苦しい立場に追い込まれる選手だっているだろう。レースクイーンやキャンガルだって、活躍の場を奪われてしまえば同じ事だ。

 

だからオレたちも被災者だ! なんて言ってる訳じゃない。

オレたちだって、逆境に立たされているけれども、でもそんな事いてられないくらい、今回の災害に心を痛めている。だからこそ、みんなで集まって、何か活動できないかって思っている。思っているだけで何もできないのがもどかしいんだけれどもね。

 

そういうなかで、みんなレースを、イベントを開催しようかどうするか、懸命に悩んでいるんだ。悩んだ結果、中止するかも知れないし、開催するかも知れない。でもそれって不謹慎なのかい?

しかも、モータースポーツファンって言う人々が、選手を、主催者を非難するのかい?

 

不謹慎な行為な慎むべきではあるけれど、そんな事言ったらすべての行動が不謹慎になっちゃうよ。普通にご飯食べてるだけでもね!

アフリカの餓えた子供たちがいるのに、こんなに食べ物を無駄にして! ってよく言うけれど、食べてるときにそんなこと考えたかい?

海外には飲み水に困っている人がたくさんいる、ってニュースは知っているのに、シャワーはバンバン使ってるじゃないか。いいだしたらきりがない。

 

だから、このNHK PRの「不謹慎には素直に謝るが、不寛容には戦う!」というスタンスを、オレも貫こうと思う。


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2011.03.18

避難所


 

SAVE JAPAN 東日本巨大地震 義援金サイト

 

現在我が家は避難所になっている。

現在総勢9名での生活(1人車椅子)

一人暮らしのくせに5LDKの一軒家に住んでいるので、受け入れは簡単。

都内ではないので、食料の調達もさほど苦労しない、と思っていた。

が、スーパーに買いに行くと、肉コーナーはすっからかん。

パスタやラーメン、パンなどの保存できるものはすべてなくなった。

ガソリンスタンドも全店閉店。

それなのに道にはクルマで溢れてる。普段こんなに車通り無いのに!

ということは無駄に車を出して買い物に出てるってことなんだよね。普段この辺りにいない人たちが!

 

それは普段お米を買いに行く道の駅に行って分かった。

ここはJAが入っているので、地元の野菜やお米が売っている。そのお米の販売方法はちょっと変わっていて、まず米コーナーで券をもらって、先にレジで支払ってから、そのレシートでお米を受け取ることになっている。

普段買い慣れているオレは全く戸惑う事はないが、システムが分からず右往左往する人がいっぱい!しかも米コーナーだけ!異様に並んでいる

 

こういう時って不思議なもので、並んでいる隣同士で会話が始まったりする。

オレも隣の老夫婦と「友人が避難して来たんでお米買いに来たんですよー」なんて話していたら、

「もうね、ひどいの、みんな買い占めて、昨日なんて他のスーパーでお米100kgも買ってく人がいるの。もうスーパーにお米ないのよ。私たちはいつもここで買うからいいんだけど」

なんて話をしていたら、お店のスタッフが、

 

「30kgのお米3つのお客さ〜ん」

 

えええええええええ! どんだけ食うんだよ!

って3人で思わず言ってしまったら

 

「すみません頼まれたんです…..」

とおばさん。

 

頼まれたって、どんだけの人数なんだよ。

 

そうかと思えば、野菜はいっぱいだし、魚だって棚にはいっぱいある。

総菜コーナーには普段以上のおかずが並んでる!

すしなんかてんこもりだ!

 

ちなみにコンビニで入荷はあるの?って聞いたら

 

「毎日ありますよ!」

 

だってさ。

なのに棚にはパンがない。

弁当はあるのにさ。

結局買い占めてるだけだよね。

第一、米なんて無くなりはしないんだ、JAでは!

スーパーから消えても、JAが無くなるなんて事はあり得ない。毎年米が消費できずに捨てたり肥料にしたりしてるのに、無くなる訳がない。だから、地元の人間は買い占めする必要がないから、慌てない。

でも、知らないよその人は買い占めて行くんだ。

よし、今度から、買い占めてるの見たら「買い占めだ!」って叫んでみよう。

でもそういう輩は全然堪えないだろうなぁ。

パスタコーナーで、値段の高い高級有機農法パスタだけ売れ残ってるのを見て、そう思った。

 

 

昨日初めて夜に停電したけれど、ウチにはコールマンのランタンがあるし、北一硝子の灯油ランプもある。ipad+ワンセグ、ポケットWIFI装備で、まったく影響なし。

意外と避難所生活快適です


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2011.03.14

ボランティア活動というのは


 

SAVE JAPAN 東日本巨大地震 義援金サイト

 

誤解を恐れずにいうならボランティア活動というのは、自己満足だと思っている。

誰かのために、もちろんそうだ。相手がいてのボランティアだ。

でも、結局は自分がやりたいからやるのだ。

もちろん、それがおしつけになって相手に迷惑をかけてはいけないけれど、相手のために自己犠牲でやるんだ! なんて自己犠牲のような精神ではなく、自分がやりたいからやるんだ、というスタンスでいたいのです。

今回の募金活動も、自分がやりたいと思うからやるのです。だから自己満足の行動だと思っている。

 

GTドライバーの脇阪寿一さんが、「すべてのレーシングドライバー集まろう!」という呼びかけが、twitterから来た。

この

すべてのレーシングドライバーに!

 

という呼びかけに、引きつけられた。

 

募金活動ならyahooでもいいし、日本赤十字だってやってる。身元がはっきりしている募金団体なら、どこに募金したっていいと思う。いや、むしろそっちの方がいいかもしれない(笑)

けれども、オレはモータースポーツ活動をしている人間であり、だからこそ、同じモータースポーツを愛する男からの呼びかけに、共鳴したから、彼の活動に参加することにした。

 

だって、自分がやりたくて募金するんだから、自分が好きなモータースポーツ関係で力になれたら素敵じゃないか。

1人じゃ大した力が発揮できなくても、みんなで集まれば何かが出来るかも知れない。

他の募金団体に寄付するのももちろん素敵だけれど、寄付しただけで終わってしまう。実際彼からそう呼びかけられなければ、オレのボランティア活動はそれで終わってしまうだろうしね。ユニクロの社長みたいに大金寄付できればいいけれど、オレの寄付できる金額なんてたかが知れいてる。

 

でも、同じモータースポーツ好きが集まれば、募金活動以外の何かが出来るかも知れない。

 

具体的なものは何も決まってないけれど、でもきっと、いろんな活動が出来ると思う。

そういう可能性を信じて、参加することにしたのです。

 

今ではドライバーだけではなく、

ライダーからもたくさん手が挙がっている

ので、これはみんなが一つになったら、面白いことができそうだぞ!

 

SAVE JAPAN 東日本巨大地震 義援金サイト ぜひ見てください!


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2011.03.13

今自分たちに出来る事


東北を中心に襲った大地震&津波で、被害に遭われた方がたくさんいらっしゃると思います。そして今なお現在進行形として、被害が広がっています。何もできない自分に歯がゆい思いをする方も多いでしょう。自分もそう思います。

幸いな事に、埼玉の自宅は大事にはいたらず。周辺道路も被害を見受けません。懸念されるのは、物流がいつ再開されるかです。ガソリンスタンド、スーパーの品薄は懸念材料ではありますが、でも死にはしません。2〜3日ガソリンがなくたって、食料が少なくたって、死にはしません。電気もガスも水道も、そしてきちんと寝ることができる家と布団がありますからね。

おせっかいにもtwitterで色々つぶやいたけれど、ここでまたおせっかいを書かせていただきます。

 

みなさん、拡散希望をやめませんか?

 

拡散希望ではなく、本人がつぶやいたツイートを、”リツイート”すれば、誰が、いつ、発信したか分かります。コメント付きでリツイートすると、その情報の信憑性がなくなります。

 

特に、救助要請の拡散希望は、信憑性に欠けます(もちろんすべてがそうだとは言いません)

考えてみてください。

例えば本当に救助が必要な方が、ツイッターしか助けを求める方法がなくて、ツイートしたとします。それを見るのは、フォロワーの人です。彼らは、助けを求めている人の存在を知っているはずです。直接の友人だったり、友人の友人だったり。でも知っているはずです。

なぜ彼らが直接助ける手配をしないで、ツイートで拡散するのでしょう?

なぜツイートで真意の確認を続行しないのでしょう?

 

そういった確認行為をしないまま拡散すると、本当の事なのか、嘘だったのか、すら分からなくなってしまいます。

 

拡散希望は、TVで津波に飲まれそうになっている人を見て、助けてあげてー!って自分の家の周りで叫んでいるだけです。本当に助けたければ、通報しましょう。

 

オレは今、自分の目で実際に確認した情報しか信用しません。確認しないで発信した情報は、それがたとえ本当であっても、デマを流した行為と同じだと思うからです。なぜなら、そこには自分の責任が希薄になるからです。インターネットで広範囲に情報が発信できるし、手に入るけれども、大事なのは、実際に自分の身の回りに起こっている事です。

 

とはいえ、ただ見ているだけはもどかしいですね。

でも、あえて見ているだけにしています。動きません。それが救済につながると思うから。

物資を持って助けに行きたいけれども、今動けば、間違いなく現地で被災者になります。埼玉でさえガソリンが手に入りにくいのに、現地に行ってガソリンがなくなったらと思うと、行動には移せない。通行止めで道路が混乱しているところに行けば、さらに混乱を助長する。そう思っている。

でも自分が、現地に電話をかけなければ、他のSOSの回線が確保できる。

自分が移動しなければ、その分にのエネルギー、燃料が現地で確保される。

今普通の日常として、生活すれば、経済的な貢献になる

 

現時点は、普通に生活する事こそ、現地への最大の手助けになる、と言うのが、オレの考えです。

 

そして、正しい情報を手に入れ、現地の人々に受け入れ体制が出来たら、そのときこそ行動しよう。今は待機する時だ、と思ってる。

いろんな意見があるとは思いますが、今自分が選択したのが、この結論です。

 


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2011.03.07

BAJAへ

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「BAJAに出ようよ!」

友人からお誘いがあった。BAJAと書いてバハと読む。アメリカ、カリフォルニアの南、サンディエゴのすぐ下にある半島、バハ・カリフォルニア半島で行われるオフロードレースだ。国はメキシコになる。

ダカールラリーと違って、このレースは、スタートしたらノンストップ。朝も夜も関係なく、一気に駆け抜ける、いわばキャノンボールみたいなレースだ。

 

 

 

日本でも有名で多くのファンが参加しているのが、半島を端から端まで走るBAJA1000というレース。でもそれは11月にやるので、ダカールラリー間近でとてもじゃないが無理。

友人が誘っているのは、BAJA500というもので、6月に行うレースだ。

ちなみに1000とか500とは距離を意味しているので、BAJA500は約500マイルとなる。

 

「久しく海外行ってないからさ、久しぶりに走ろうぜ!」

 

というが、彼はライダーなので、当然バイクで参加しようということだ。あ、BAJAはダカールラリーと違って、数名で組んで走っていいので、つまり2人でコンビを組んで参加しようと言うお誘いである。

 

バイクかぁ。確かに楽しそうではあるけれど。

もうずいぶんバイクに乗っていないし、技量的にも不安がある。

 

それにどうせ行くならトレーニングがてら4輪で出たい。

もちろん、砂漠の地形に慣れると言う意味ではバイクでも十分トレーニングになるのだけれど、そうはいっても4輪の方がベストだよね。

 

さらにというか、正直予算的に今余裕がない……。(これが一番の理由…..)

 

 

BAJAかぁ。

 

 

実は、初めて海外のレースに参加したのが、このBAJAなのだ。

しかも、初めて参加したのがHONDAのモンキーBAJAという、原付バイク!

 

本当は450ccとか、650ccとか、ビッグバイクで出るのが、”普通”。排気量が小さいと砂の上で走れないからね。日本の林道とはワケが違う….。

ロードライダーという雑誌の企画「モンキーBAJAでBAJAに行こう!」という実に下らないバブル的な企画で、ほぼノリで参加した。当然完走するつもりもないという、いい加減なもので、1/3を走破してリタイヤした。

 

でも、実際走って見たら、意外とミニバイクでも行けるんじゃないの???

という勘違いをして、翌年、友人とKawasakiのKSR80というミニバイク

 

これを大改造して挑んだものの、所詮80ccのバイク、苦労した!

フレームは折れる

エンジンは砂を吸ってパワーが落ちる(ただでさえ非力なのに….)

そりゃぁもう大変だった。

 

地平線まで続く砂の道を、延々足をつきながら走ったっけ。

周りの日本人にもさんざん言われた。

 

「あいつらはBAJAをなめてる!」

とかね。

でもアメリカ人には大受けだった。

しかも色々なアメリカ人にがんばれって励まされたっけ。

 

途中の給油ポイントは、基本Kawasakiのピットを使うことになっていたんだけれど、夜中に到着したあるポイントでは、オレを見つけてメカニックが飛び出して来て、オレのバイクを奪うなり、不調のライトやエンジンを素早くチェックしてくれた。

 

そんなに熱いサポートをしてくれたのは、Kawasakiのピットの前にあった、HONDAのスタッフ! メーカーの枠を超えて、応援してくれたのを、今でも覚えている。

そして時間内で完走!

しかもクラス2位!

今考えると馬鹿な事だよねー。

 

でもそれはそれで面白かった。

 

だから、一度ちゃんとレース用のバイクで走ってみたい。とは思っていたけれど。

 

そうだねぇ、せっかくのチャンスだし、行ってみようかなぁ。

 

と思って日程見たら、6月5~6日….。

 

イベントの仕事入ってるよ!

 

 


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