2011.03.27

ダカールラリーの映像 3

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ダカールラリーの最大も魅力が、この砂丘越え。

切り立った高い砂丘を越えて行く瞬間こそ、ダカールラリーの醍醐味だ。

 

特に南米になってから、その反り立つ砂丘の高さは半端じゃない!

登れなくて、何度もトライするような砂丘がいっぱい出てくるのだ。

 

 

だから砂丘エリアに到達すると、砂に埋まって身動きできないマシンや、何度もやり直しているマシンに遭遇する。

こういう場面にでると、オレなんかはイッチョやってやろうじゃねーか! って気分になる。でも力みすぎると失敗する。かといって弱気では抜けられない。闘争心を沸き立てつつ、普段よりさらに冷静に、そして慎重に、時にアグレッシブなライン取りを求められる。なんども砂丘は越えているが、やっぱり突入する前は緊張する。

 

でもって、勢い余って砂丘のてっぺんから飛び出してしまうと、マシンは大破してしまう。このマシンも百メートル近く転がり落ちて行っている。

 

 

でも飛ばせるところもあるので、そういうところはとても気持ちがいい。

 

 

砂丘だけじゃない。こんな川なんかも何度も渡る。

 

 

こんな狭いところ通れるのか??? というような渓谷も!

 

そしてギャラリーポイントには多くの人々が!

最後のステージを走り終えて、優勝を手中におさめた瞬間。この後、大事なパスポートや携帯電話を盗まれた….涙。


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2011.03.26

ダカールラリーの映像 2

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ダカールラリーは、スピード競技だ。

広大な大地を舞台にした、レースである。

場所が砂漠ということもあって、冒険ラリーとよく言われるが、そのためかレースじゃなくてツーリングの延長だと思っている人も多い。そこで、もう一度言うと、ダカールラリーは、スピード競技。速い者が勝者となる。

ただ、そこは長時間、長距離のレースなので、ただタイムが速いだけでは勝てない。もちろん、未知のコースを走るので、ミスコースすれば当然大きなタイムロスになるので、そこも重要だ。でもそれはナビゲーターの仕事なので、ドライバーとして気をつけなければならないのが、マシンを壊さず、最後まで走りきると言うのが最低条件となる。これがくせ者なのだ。

 

というもの、オレが乗っているTLCのランドクルーザー200は、市販車ベースのマシン。ラリー専用マシンと違うので、無理をするとすぐに壊れてしまうのだ。

 

だから、実際には

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こんな派手な走りをしていたら、すぐに壊れてしまう。(国内の雑誌向け試乗会の写真

だから地味に走るので、映像的にはゆっくりに感じてしまう。そう、ツーリングみたいに。

車内では結構頑張ってるんだよ。壊れない限界ギリギリに攻めてるんだ。

 

だから、ゆっくりに見えても60〜80km/hは出てる。
昨日のジャンプシーンはこんなもんだと思う。
ジャンプで一番スピードが出ていたのは140km/hくらいだったかな。

ちなみにトップスピードは180km。

牧場の間の道を全開で走るこのシーンなんかは、180km/hは出てる。

ちなみに、そのまま90ターンが待ってるので、かなりのハードブレーキング。

 

ということで、昨日の続き。

 

南米に舞台が移って、印象に残るのが、ホコリがすごいと言う事。

日本の砂埃なんて無いに等しく感じるくらい、ものすごい。

 

 

車1台走れば、もう後ろは何にも見えない。

 

だから前の車を抜こうとすると、この砂埃の弾幕をかいくぐらなければならない。

 

オレがこのチームに入るまで在籍していた、元F1ドライバーの片山右京さんは

「もうさ、追いついたはいいけど、ホコリがすごくて、でも我慢できずに道を外れて加速したら、そこに大きな石があってパンクしたりして、オレ何やってんだろうなぁって思うよ」

 

そう、抜くのがとってもリスクキーだし、遅い車に道を塞がれたら、抜くまでに数分はロスしてしまう。

 

ロケットみたいなこのホコリ!

 

 

山の稜線を走ることもあるけど、ここもホコリに悩まされた!

ヘリコプターから見ればこんな感じ。

 

こういった谷間では、抜くのに本当に苦労する。風が通らなければ、ホコリがずーっとそこに漂ってるからだ。

でもうまく抜けられれば、笑顔。

 

まだあるので明日に続く

 

ちょっと流れてカウンター当てて修正してます。

ちなみに、このDVD、結構数があるので、プレゼントとして配りたいと思っています。
方法は思案中。

そういえばSAVE JAPANでチャリティオークション始まるらしい。オレもレーシングスーツ出したら、値がつくのだろうか? 微妙だ…。


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2011.03.25

ダカールラリーの映像

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チームからDVDが送られて来た。

本来なら、今週行われる予定だった、「ダカールラリー参戦報告会」で上映されるはずだった物だ。もちろん中止になっている。

それよりも、この映像、HPで紹介できないのが、実に悔しい。

版権の関係上、お見せすることができないのだ。

とはいえ、DVDの配布は予定しているので、どこかのイベントでぜひ配りたいと思う。

といっても、そのイベントもしばらく先になりそうだが。

 

南米に移って3回目のダカールラリーは、本当にいろんなロケーションを走る。

 

 

WRCのような、ハイスピードのグラベルロード(未舗装路)があれば、気持ちよくスライド走行し

 

西部劇に出てきそうな渓谷の間を走ったり

 

尖った砂丘に多くの車が捕まっていたり

 

 

ジャンプしてみたり

石がゴロゴロでパンクの恐怖と戦ったり

 

レッドブル飲んでみたり。

 

映像を見ているといろんな事を思い出す。

黙って載せちゃおうかな?

と言うわけにはいかないので、静止画像だけ。

明日もアップします。


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2011.03.24

2012

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そうだ、来年のダカールラリーは2012年大会になるのか!

2012年と言えば、世界崩壊の年じゃなかったっけ? そんな映画のタイトルを思い出した。

日本人としては2011年も十分に崩壊しているのだけれど、世界に目を移してみると、世の中はしっかり回っている。

来年のダカールラリーのコースが発表になった。

大方の予想通り。アルゼンチンーチリーペルーの3ヵ国を通過する。

 

現在のダカールラリー、通称パリダカは、パリもダカールも、アフリカも通らない。どこでやっているかと言うと、今では南米大陸で行われている。なぜ南米なのに?ダカールラリーって言うのかって? それは新潟・苗場スキー場でやっている「富士ロックフェスティバル」と同じ。ダカールラリーと言う名前だけが残っているのだ。

 
その2012年ダカールラリーは、新たにペルーを加え、
1月1日から15日まで。つまり約2週間かけて9000km走るという内容だ。

約9000kmと規模はここ例年通りだけれど、去年まではブエノスアイレスをスタートして、再びブエノスアイレスに戻ってくるループコース。

ところが来年はアルゼンチンの Mar Del Plata(マルデルプラタ)から、ペルーのRima(リマ)まで一直線。これは結構大変だ。

なぜかと言うと、アルゼンチンに戻ってくるなら、スタート前とスタート後に泊まるホテルを同じにしておけば、ホテルに荷物を預けることができる。だから、普段着るような服や、ラリー中に使わない物は、置いて行ける。

 

けれども来年は、スタート地点には戻ってこないので、ラリーに使わない物は一切持っていけない。持って行ったらすべてを運ばなければいけないので、ラリー中に邪魔になるからだ。ということは、成田空港にチームウエアを着て行くことになるんだな。

荷物を相当整理しないといけないな。

 

それにしても、ペルーはどんな国なんだろう? 初めて行く国だけに、期待が膨らむ。ちょっと来年に思いを馳せてみた。

 

といっても、今現在、来年の体制は一切決まっていない。

決まっていないと言う事は、来年出られるかどうか分からないと言う事。

rally関係は実は今がシーズンオフで、この間に来年の話を決めるのだけれども、そういう状態では無くなった。

とはいえ、そんな弱気な事は言っていられないので、とにかく前を進んで行こうと思う。

 

どうやって?

それはこれから考えるさ!

 

 

この映像は、先日パリで行われた発表会で上映されたもの。

今年は日本での発表会が無くなった!

災害の影響なのか? もとから予定されていなかったのかは分からないけれど…..。


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2011.03.21

支援するなら募金して

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昨日仙台の現地にガソリンを持って行きたい! と鼻息荒く電話して来た知人Aがいた。

この惨状を見て、現地に電話したら、どうしても届けたくなったと言うのだ。

「ドラム缶3つを手に入れたし、行きましょう!」

それはいいけれど、どうやって燃料調達する? ドラム缶3つというと、600リットルだ。それだけの燃料を入手する事なんて、関東では不可能。

「新潟までいけば燃料補給できますよ!」

「それだけの資金も集まりそうです!」

もう行く気マンだ。彼はとってもいい人なので、自分が出来る事をやりたいと思っての熱意なのはわかる。

けれども、実は先日、オレもちょっとした輸送の手伝いをしたのだが(といっても中継地点までの輸送)、個人での支援なんて、焼け石に水。運べる量もたかが知れているし、集めた救援物資の仕分け作業だけでもかなりの労力だし、中身もしっかり把握できていないまま送ってしまうと、向こうと欲しい物が噛み合なかったりするし、なかには使い古しの物も混じってたりする。だったら、資金と物資を集中して、大型トラックで運んだ方が効率的だなって、自分で実際やってみてそう思った。自分で荷物を運んでおきながらなんだが、運ぶために使った燃料を考えれば、ほとんど意味はなかったんじゃないかなって思った。

とはいえ、友人が困っていて、今すぐ欲しいっていうなら、その友人を助けるという面では、意味がある行為だとは思うので、非効率かも知れないが、やる価値はあると思ったし、彼の周りでも盛り上がっているので、その思いを届けると言うことも、意味があるかなと思って、準備をし始めた。

なんて事をやっていると、届け先であった家と連絡に再度連絡をとれて、すでに向こうでも燃料を確保したから、無理して送らなくていいという答えだった。届け先が無くなってしまったのだ。

そこで、同じ仙台にオレの友人が同じく被災地にいるので、電話してみることにした。

実は地震の後電話するのは初めてなのだ。なぜなら、そもそも回線が込み合っていたし、つながったらつながったで、もうひっきりなしにいろんなところから電話がかかって来ていて邪魔になるばかり。それは、ウチに福島から避難して来た友人を見ていればよくわかる。もう電話なりっぱなしだもの。これはもうほとんど迷惑に近い。

 

で、初めて電話したら、

「今荷下ろし中なんで!」

といってすぐに切られてしまった。ほらやっぱり。忙しくて電話どころじゃないよな。

と思ったら、しばらくしてから電話をかけ直してくれた

「忙しかったら無理して電話しなくていいから」

「いや、今は大丈夫、とりあえず落ち着いたから」

「ガソリン大量に手に入るかも知れないんだけど、いる?」

「いらない。もう結構あるし、物資も集まって来てるし、物資どころかゴミのような微妙な物まで集まって来てるから」

「そうか、じゃあ、個人的に必要な物あるかい?」

「今のところ、ない」

短いかい会話だったけど、彼も必要ないと言う事だった。

もう1人、岩手で活動している山田周生というカメラマンがいたので連絡をとってみた。

「周生さんガソリンいります?」

「あ〜あればあったで助かるかなぁ。それよりも靴が欲しい! みんなサンダルとかで逃げて来てるから、辛そうなんだ。服とかはいっぱい集まってくるんだけど」

靴かぁ、今から靴を集めたって、早々すぐには集まらない。これはちょっと一旦仕切り直しかな? という空気が流れ始めるなか、Aは別のところから違う話を持ち込んで来た。

 

「燃料が手に入りそうですよ。知り合いのところで確保できそうなので、それを福島市に持って行ってほしいって」

福島市???

「出来れば、新潟経由で、そこに大量の支援物資があるので、それも持って行ってほしいって」

話を聞けば、先日オレが物資運びを手伝ったところじゃないか。つまり、集めるだけ集めたはいいが、新潟の倉庫に溜まって全然被災地に届いていないってことだ。ということは、オレが手伝った荷物だって、おそらく新潟の倉庫に溜まっているだけなんだろうな、というのが大いに予想できる。つまり、オレ自身大量の燃料を消費して、無駄な事をしたって事だ。

おそらく救援を合い言葉に呼びかけた物の、全国各地から物が大量に集まって、しかも支援ロジックなんてまったく考えずに行動しているから、物が溜まる一方。とにかく別の営業所にまわしたいっていうところなのだろう。

ということは、それはもはや被災者への支援じゃなくて、完全に別の話になってる。

また情報を集めていたら、実際に被災地で活動して来たメンバーから電話がかかって来た

「ガソリン? いらないでしょう。今東北道をものすごい数のタンクローリーが走っているから、今更持ってく必要ないよ」

 

それでも納得しないので、その担当者と、実際に福島から逃げて来たオレの友人が話をすることにした。

「もうね、全然だめ。その物資をどこに、誰が、どのように配るのか教えてくれって言っても、まったく答えられないんだ。それどころか、そんなのあんたに教える必要はない!だってさ」

というわけで、Aさんには申し訳ないが、お断りすることにした。

 

福島市も被害はあったと思うし、今でも放射能の危機にさらされている場所ではあるけれど、避難所が指定されている場所でもあるので、そこでには政府の物資が届けられている。だから、福島市を拠点に、甚大な被害があった同じ福島の南相馬や、原町、いわきなどの被災者に届けるロジックが確立されているなら、届けに行く意味はある。けれども、新潟にすでにそうして貯められてしまったものが、福島市に移動したとして、その物資が必要とされる人々に届けられる保証がない。だから、そのロジックさえ確認できればよかったが、彼らは答えられなかった。だから断ることにした。

 

どこの誰に届くかも分からない支援はできない。

 

それに、今回久しぶりに電話をした、仙台の友人の言葉が、一番分かりやすいと思う。

 

「支援するなら募金してよ」

 

被災地を助けたいという思いはみんな同じ。だったらそれが正しく有効に相手に伝わる方法をとろう!

ここでも告知している

SAVE JAPANでもいいし

赤十字の義援金でもいい

 

それでもどうしても体を動かしたいと言う人に、お勧めのボランティアがこれ!

 

伊勢谷友介が進めているボランティア活動!

彼自身が呼びかけて物資を集めているのだが、その仕分け作業をするボランティアだ。

全国各地から善意で送られてくる荷物は、

箱のサイズもバラバラ。

中身も千差万別

使えない物まである

 

など、収集がつかないはず。これを仕分けして送り届けるのは、とっても素敵なボランティアだ。ぜひ駆けつけてほしい!

 

 

今回は自戒の意味も込めて書きました。

 


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